任意整理とは、債務整理手続きのひとつで、司法書士と業者の間で今後の返済について任意の話し合いを行い、和解契約を結ぶという手続きです。
任意整理の場合、司法書士が交渉をすることで、今後の利息を原則カットし、元本のみを分割で支払っていきますので、着実に借金を減らしていくことができます。
ここでは任意整理の特徴をいくつかあげてみます。
任意整理の内容
まずは、司法書士が取引当初からの明細を業者に開示してもらいます。
その後、業者と話し合いをして、今後の返済プランについて毎月の返済額が減額される内容で和解をします。
和解内容としては、基本的に今後の返済については利息が発生しません。（ただし取引期間が短い場合や業者によっては、将来の利息カットに応じてくれないケースもあります）。
分割払いの回数
分割の回数は貸金業者によっても様々ですが、3年（36回）から5年（60回）の回数になることが一般的です。
■解決例
借金の総額210万円 任意整理前の月々の支払8万円の依頼者様
貸金業者と交渉し、今後の利息なしで、5年の分割に応じてもらいました。今後は利息が発生しないので、単純に現在の元金210万円を60カ月で割ります。
そのため、210万円÷60カ月＝35,000円と毎月の返済額は任意整理前の半分以下にすることができました。
裁判所を通さない手続
他の債務整理手続き（個人再生・自己破産）と異なり、裁判所を通さない手続きです。給与明細や住民票、その他生命保険に関する書類等を集めていただく必要がありません。
司法書士が和解を成立させるのを待っておけばよいだけです。
そのため依頼者の方にとってご負担が少ない手続きとなります。
◇家族に知られずに任意整理ができるか？
自己破産や個人再生では、家計簿など様々な書類を裁判所に提出します。そのため、家計の管理をされている同居の家族の方に秘密で進めていく事は事実上難しいです。
これに対して、任意整理の場合はあくまで司法書士と業者との任意の話し合いにすぎません。そのため、同居のご家族の方にも秘密で進めていけます。これが任意整理のメリットとなります。
実際に、お客様の中にもご家族に秘密にされている方が多くいらっしゃいます。そのような場合は、弊所からの連絡も携帯電話やライン、メールの方にさせて頂きます。
◇任意整理をすると保証人に迷惑がかかる？
自己破産や個人再生では債権者平等の原則という法理があり、一部の債権者を除外する事ができません。
これに対して、任意整理の場合はそういった法理はありませんので、一部の業者を任意整理の対象から除外する事もできます。
例えば、奨学金はご家族の方が保証人になっている事が多いです。その場合、その奨学金だけは任意整理の対象から除外し、今ままで通り返済します。
これに対して、消費者金融やクレジットカードなどは、任意整理の対象とし、毎月の返済額を減額してもらうといった柔軟な対応が可能です。
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